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はじめに
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世間一般では【親孝行したいときには、もう親は居ない】と言われています。しかし、「親を幸せにしたい」と強く願っているあなたは、恐らく、充分過ぎるほど積極的に親孝行をしていらっしゃるのではないでしょうか。あなたが必死に親を幸せにしようとしている姿を見て、周囲の人から「親は『辛い辛い』と言っていても、勝手に生きていくものだよ。あなたは自分のことだけを考えるべきだ」などとアドバイスを受けたこともあるのではないでしょうか。しかし、そのアドバイスに、あなたは納得されなかったことでしょう。なぜなら、そのアドバイスをくれた人の親と、あなたの親は違う環境下にあるからです。「あなたの親は放置しても死なないだろうが、私の親は死んでしまうかもしれないんだよ！」と反論したくもなったことでしょう。
「親を幸せにしたい」と願うあなたの心は美しいです。親を幸せにするために頑張ってきたあなたを、心から褒め讃えます。よく頑張ってきましたね。しかし、残念ながら、あなたの願いである「親が幸せである」状態というのは、あなたが頑張り続けている限り、手に入りません。どんなに頑張っても、あなたが求めてる結果はやってこないのです。筆者自身もあなたと同じように、親を幸せにするために戦ってきたからこそ、ハッキリ言うことができます。様々な自己啓発本、心理学書を読み漁り、少しでもヒントになればと答えを探し求めました。しかし、どんなに私が頑張っても、親が「不幸の壁」を乗り越えることはありませんでした。しかし、私が「不幸の壁」を乗り越えたら、親は変わっていきました。今回は「不幸の壁」を乗り越えるために役立った活学的要素をまとめました。あなたが「不幸の壁」を越えるキッカケになれたら、嬉しいです。
なぜ、幸せになれないのか
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いつまで経っても「親を幸せにできた」という確証が得られないのには、あなたが幸せであることを否定しているからです。「幸せにしたい」という感情を抱くには、幸せではない環境にいないといけません。もう何も食べられないくらいにお腹いっぱいのときに「甘いものが食べたい！」とはならないですよね。甘いものを食べられるくらいお腹が空いていないと「食べたい！」とはならないのです。つまり、「幸せにしたい」と願っているとき、あなたは前提として「お母さん・お父さんは幸せではない」と思っているということです。
「幸せにしたい」「幸せになりたい」は、今を否定しているのと同義です。「幸せではない」に、意識が取られ続けるので、「幸せではない」ことばかりが目につきます。幸せに気づくことができないのであれば、どんなに幸せなことが起きても決して「幸せになる」ことは出来ません。活学では、幸せはなるものではなく、気付くものだと教えています。
そもそもなぜ、「親を幸せにしたい」のか
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そもそもなぜ、「親を幸せにしたい」のでしょうか？なぜ強く「親を幸せにしたい」と願うようになったのですか？恐らく「親を幸せにしたい」という気持ちが強い人は、以下のような過去があるのではないでしょうか？
－お母さんが暴力を振るわれていた－
－お母さんが病気で、いつ死ぬかわからない－
－お父さんが男手一つで育ててくれた－
このような過去を持っている方は、親に対して深い罪悪感を抱いている人が多いです。「守ってあげられなくてごめんなさい」「私という足枷がいるから、お母さん・お父さんは自由に生きられない」などと感じていませんか？罪悪感とは、自分に向かった「嫌い」だと活学では定義しています。「自分の存在の弱さ」や「無力感」が嫌いなのではないでしょうか。守れる力もなかった子どものあなたが、ずっと責められている状態です。もう許してあげても良いのではないですか？自分で許すことが難しかったら、親に気持ちを伝えてみてください。「あのとき、ごめんね」と謝ってみてください。恐らく、お母さんもお父さんも、子どものあなたに守ってもらうことを期待していなかったと分かると思います。むしろ、非力ながらも、精一杯頑張ってくれたあなたの姿に感謝してくれているのではないでしょうか。
良い子のレッテルに喜び、やめられなくなる？！
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よく恋愛のマニュアルにも、家族の仲が良好な人はモテると記載されています。恋愛以外でも、あらゆる人間関係で親思いであるということはプラスに働きます。あなたのことをみんなが【親孝行な”優しい””素敵な”人】だと判断してくれます。あなたの自我は大喜びです。周りは「素敵なお嬢さんね」「仲が良くて羨ましいわ」と良い評価してくれるので、それが正しいと思ってしまいがちです。親に優しくしてると、あなたは良い子でいられます。いつの間にか、親に優しくすることがあなたのアイデンティティにもなっていきます。
アイデンティティにまでなった「親を大事にする」の部分を壊そうとすると、あなた自身の中で反発が起きます。アイデンティティの喪失は、今までのあなたの生き方を否定することになるため、人生すらやめたくなるくらいの抵抗感に襲われるかもしれません。親に対して、直接的に行動してしまうと、あなた自身のショックも大きいので、まずはあなた一人で試してみましょう。最も良い試し方は、紙に「親を大事にする」と相反する思考を書き出すことです。「お母さん・お父さんを幸せにする必要はない。不幸でも構わない」紙に書き出したら、声に出して読んでみましょう。
親孝行に潜んでいる大きな罠
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「親を幸せにしたい」と、親孝行に励むことは本当に良いことなのでしょうか？子育てが終わり、喪失感からうつ病になる「空の巣症候群」があります。「大事なお母さんをうつ病にしたくない！」とあれこれ、手を替え品を替え、お母さんを楽しませようと親孝行に励んでいる娘さんを大勢見てきました。友達親子である【母娘(ハハコ)】の増加が目まぐるしいのも、「空の巣症候群」の強迫観念に大きく関わっているのではないでしょうか。「私が居ないと、お母さんがうつ病になってしまう・・・」その強迫観念から、娘はどんどん母を依存させていきます。
依存させていても「お母さんがうつ病になるよりはマシである」と言う方も、いるでしょう。しかし、依存させるということは、あなた自身が親の麻薬になっていると言えます。自立を阻害し、親をダメにしているのは、あなたです。また、依存させるということは、お母さんの人生も背負って生きていくということになります。それは、あなたが本来、歩むはずだった人生とは別のものになることを認めるということです。それは、あなたが不幸にしか見えなかった、お母さんの人生の軌跡を追うことを望むということに他なりません。お母さんはあなたとは違う人です。あなたの人生はあなただけのものです。
まとめ
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いかがでしたか。お母さん・お父さんは、本来はあなたが居なくても生きていけるのです。「私がいなくなったら、壊れてしまうのでは？」は「壊れて欲しい」「私なしでは生きていけないで欲しい」という願いに他ならないのです。あなたの存在価値を他人に預けないでください。人生の主役から降りてはいけません。
さいごに
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以上が、筆者が活学から学んだことです。筆者自身が親に対しての執着を手放したら、親は乗り越えられなかった「不幸の壁」を嘆くことはなくなりました。私が「親を救いたかった」からこそ、親は【救われなくてはならない存在】で居続けてくれたのです。私が勝手に配役を与えて「不幸の壁」を設置し「越えられない」と嘆いていたのだと、活学を学んだ今なら分かります。だからこそ、同じように悩んでいる全ての人に、活学が届くことを心から祈っております。
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