「勉強する意味がわからない」と勉強しない子供に、理由を教えられない大人たちへ

「勉強しなさい!」と親がいくら言っても、子供は「今、やろうと思っていたのに、言われたからやる気がなくなっちゃったよ」などと言い訳して、全然勉強しないというお悩みを抱えている親御さんが多いのではないでしょうか。勉強する理由を伝えようにも、あなた自身が勉強する理由をなんとなくしか理解していないのではないでしょうか。だからこそ、どう説明したらいいのかわからず「いいから、黙って勉強しなさい!」と頭ごなしにやらせようとしていませんか。親が勉強する理由を理解していないと、子供はそれを見抜きます。今回は、子供のやる気を引き出すような心に刺さる言葉が言えるようになるために、まずは、大人であるあなたが「勉強する意味・理由」を理解するお手伝いをしていきます。

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はじめに

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大学・短大の進学率は年々と上昇し、平成28年度の文部科学省の発表によると、約半数(52.0%)が大学・短大に進学するそうです。幼児教育を抜いて、小学校からカウントしても、16年間勉強するということになります。あなたが学んできた年数、あなたは何のために勉強してきましたか。勉強する意味をどこに見出して努力してきましたか。「やりたくない」と思いながら、適当に流してきましたか。まずは子供に伝える立場にあるあなたが、「自分自身が何のために勉強をやってきたのか」「勉強した方がいいと思う理由」を書き出してみましょう。あなたが子供の頃、同じように「勉強する意味なんてあるのかな」と悩み、親御さんや先生から「くだらないことを考えていないで、目の前の問題に取り組みなさい」と叱られた経験があれば、そのときにどう思ったかも書き出すと良いです。
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なぜ、書き出すことを勧めるかというと、単純にここで書いてあることや他のサイトに書いてある勉強する理由や意味を覚えて、それらしく語っても子供の心には刺さらないからです。あなた自身の経験や言葉で語るからこそ、子供の心に届きます。誰かの言葉ではなく、あなたの言葉で語ってください。あなたの言葉で語れないなら、「勉強しなさい」なんて言わずに、子供の自由にさせましょう。学びたいなら、学べばいいし、学びたくないなら、学ばなくていいのです。それでは、困りますか?なぜですか?子供が将来、困るからですか?勉強ができなくても、優秀な方・大金持ちの方は沢山いますよ?「いい学歴いい会社」の時代ではもうありませんよ?

「大人になったら使わない」と宣言していませんか?

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「1543年に種子島に伝来したものは?」など、いま歴史を勉強している子供はわかるかもしれませんが、何十年も前に勉強した親御さんは覚えていないという場面に出くわすこともよくあるのではないでしょうか。クイズ番組などで子供が答えられたのに、自分が答えられなかったときに、ついつい負け惜しみで「大人になったら、使わない知識だからね」などと言ってしまっていませんか?そうすると、子供は「なぜ、将来役に立たないことを勉強するのだろう」 「なんで勉強をしなければいけないんだろう」 と、不信感を抱いてしまいます。勉強する意味・理由がきちんと説明できれば、何の問題もない言葉ですが、説明できないうちに発言することは避けましょう。

「いいから黙って勉強しなさい」ではやる気が起きない

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理由がわからないからと言って、「いいから黙って勉強しなさい」と言ってしまうのは、極めて危険です。なぜなら、なぜ勉強するのかについては考えるなと【思考を止めている】のにも関わらず、目の前にある勉強の問に答えるために【思考をしろ】と言っています。このような矛盾した状態に置かれることをダブルバインドと言います。「思考を止めろ」「思考しろ」の2つの矛盾する命令が与えられています。この状態では、勉強を行っていたとしても、子供自身のやる気からではなく、あなたに叱られないためだけに行う勉強になってしまっています。それでは、子供の血肉にはなりません。子供を「学歴だけいい人」にしてしまうのも、このタイプが多いです。
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「なぜ勉強するのか」の答えに正しい・正しくないはありません。あなたが出した答えが、あなたの答えです。自分自身で考えないで行ったことでは、ただの動作です。勉強も同じです。「なぜ勉強するのか」を考えて、勉強した人にこそ、勉強する理由があり、意味があります。あなたが子供に与えたいのは、学歴だけですか?そうではないはずですよね。ならば、しっかりと勉強をする理由・意味を見つけていきましょう。

勉強することの意味が分かれば、意欲的になる

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イソップ寓話の3人のレンガ職人の話をご存知でしょうか。レンガを積んでいる職人3人に旅人が「何をしているのか」と聞いたところ、返事が「レンガを積んでいる」「大きな壁を作っている」「歴史に残る偉大な大聖堂を作っている」というものだったという話です。3人の中で、最も仕事に誇りを持っているのは誰でしょうか?言わずもがな、3人目の「歴史に残る偉大な大聖堂を作っている」と答えた人ですよね。なぜでしょう?自分がやっていることの理由・意味がわかっているからです。勉強も同じです。「問いを解いている」と答えるよりも「学力を高めている」と答えるよりも「人類を救う仕組みを考える基礎を固めている」と答えた方が、同じ学歴だったとしても違う未来が待っています。活学ではその人がありたい姿を描いたものを「ビジョン」と呼びます。そのために生命を使います。「ミッション」です。ビジョンに向けて生命を使うので、どんなに困難でも乗り越えることができます。

勉強する意味・理由の例5つ

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具体的な例がないと、読んでくれた皆さんをがっかりさせてしまうと思いますので、5つほど「勉強する理由と意味」の例を挙げておきます。しかし、ここで挙げるのはあくまでも例です。先ほどもお書きしましたが、勉強する理由・意味に絶対的なものはありません。勉強はしなくても良いものです。お子さんに伝えるときは、あなた自身の答えで伝えてあげてください。あなたの体験に基づいた言葉が、一番、お子さんの心に刺さります。

複雑な現象を理解できるようになる

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勉強をしていると、知識として色々なことを知るのはもちろんのこと、解き方・答えが一つではないことを身を持って学ぶことができます。特にイメージのつきやすい数学の因数分解を例に挙げて説明します。複雑な形をした式をいくつかの要素に分解して、答えを導きます。世の中も同じです。世の中で起こっている現象は、「1+1=2」というような簡単な現象はほぼありません。いくつもの現象が絡み合い、複雑な現象へと姿を変えているものがほとんどです。その複雑な現象においても、分解すれば解決できるのだという自信を身につけるために勉強します。

仮説を立てて、実証できるようになる

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勉強は、自分で考える訓練になります。特にイメージしやすい社会の調査を例に説明します。まず、知りたい内容がどうやったら得られるのかを考え、「こうなるのでは」という仮説を立てます。その上で実際に検証していきます。「本当にそうなるか」を実験して試します。欲しかったデータと違う結果になってしまったら、どこがいけなかったのか反省して、再チャレンジします。大人になったら、当たり前のように行っているPDCAサイクルを、勉強を通して私たちは身につけてきました。結果を想像して動けるようになるためにも、勉強は役に立ちます。

 すぐに諦めない心を鍛える

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勉強していると、わからない問題が出てくることもあるでしょう。「わからないから」と潔く諦めて、テスト終了時間まで寝る学生もいます。その一方で、「わからないから、他の問題を解き終わってから、もう一度解こう」と時間ぎりぎりまで考えることをやめない学生もいます。社会に出たとき、難しい問題にも朽ちることなく向かっていけるのは、どちらでしょうか。当然、後者です。後者は、わからないなら、わからないなりの努力の仕方を身につけることができます。勉強は、向き合えば向き合うほど、諦めない心を育てることができます。

 時間の使い方を身につける

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勉強は一教科だけしていれば良いというわけではありません。国語・数学・英語・社会・理科・・・得意不得意はあるでしょうが、最低でも3教科は同じレベルだと言えるくらいにしていくことが、受験では求められます。好きな教科だけ勉強していては、好きな教科だけの成績しか上がらず、総合偏差値を上げることができません。そのため、好き嫌いに関わらず、複数の教科に、それぞれどのくらいの時間を掛けるべきなのか計画を立てる必要があります。勉強を行うと、効率的に時間を使い、成果を出すことを考えることができるようになります。そのために、方向性の違う複数の勉強を行うと言っても過言ではないかもしれません。

「学校で」勉強することで得られる視野の広がり

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勉強だけなら、わざわざ学校に行かなくてもできます。しかし、学校に行くことも含めて、全てが勉強です。友達とのいざこざや仲直りも大事な勉強です。家庭などで一人で勉強していては、決まりきった価値観・信念にしか触れることがありません。大勢の中で生活するからこそ、多種多様な価値観・信念に触れることができます。親に与えられた価値観・信念から、一歩一歩、あなたらしさとは何なのかを作り上げていくことができる場所です。多種多様な価値観・信念に触れることで、視野を広げることができます。

まとめ

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いかがでしたか。あなた自身の勉強する理由・意味は見つけられましたか。机に向かう勉強だけが勉強ではないということを忘れないでください。学力だけが全てではありません。勉強とは、「今後、事を処するのに役立つ、身にしみる経験」のことを指します。あなたのお子さんが、いくら勉強していないように見えたとしても、何かしらは勉強しています。成長は「成長しよう」と思ってするものではなく、勝手に成長するものだと活学では教えています。確かに、机に向かう勉強で得られることは多いですが、机に向かっていなくても「何を学んでいるのだろう?」と考えて、お子さんの成長を信じてあげてみませんか。

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